相続手続・遺言書作成・離婚問題に関する基礎知識集

遺言書作成に関する基礎知識

公正証書遺言

【作成場所】 公証役場
※公証人に自宅や病院に出張してもらうことができます。なお、公証人に出張してもらう場合は作成手数料が通常の1.5倍になるほか、日当や交通費などの費用がかかります。

 

【作成方法】 遺言者の口述した内容を公証人が筆記します。

※耳や言葉に不自由があって話せない方も、通訳により公正証書遺言を作成することが可能です。

 

【証人】 2人以上の証人の立ち会いが必要です。

※証人には条件があります。未成年者や一定の利害関係人(推定相続人や受遺者など)などには証人の資格はありません。証人が確保できない場合は、作成を相談する専門家などに紹介してもらうと良いでしょう。

 

【署名・押印】 本人、証人、公証人の署名・実印による押印が必要です。

 

【封印】 不要です。

 

【長所】 文字の書けない人でも作成することができます。また、遺言書の原本が公証役場に保管されるため、遺言書の紛失や破棄、内容の改ざんのおそれがありません。なお、保管されている原本については、公証人のみが照会できるようになっています。公証人に照会を依頼できるのは、遺言者本人や相続人などの利害関係人のみになっていますので、プライバシーを守ることができます。

 

【短所】 公証人の手数料など作成手数料がかかります。また、必要書類を準備したり、信頼できる証人を確保しなければなりません。

 

【検認】 家庭裁判所の検認は不要です。

 

 

●準備するもの

①実印と印鑑登録証明書(証人分を含む)

※証人の生年月日や住所の情報も必要になります。

②遺言者と相続人の関係が確認できる戸籍謄本、※遺贈する場合は受遺者(贈与を受ける人)の住民票など

※遺贈とは、遺言により財産を贈与することです。遺贈は相続人にもできますし、相続権のない人や法人などに対してもすることができます。詳しくは遺贈のページをご参照下さい。

③財産の目録、不動産の登記簿謄本や固定資産税評価証明書など

※これらの他、遺言の内容によって必要となる書類は異なります。作成前に十分な準備と確認が必要になりますので、複雑な場合は当事務所にご相談下さい。

 

●保管について

公正証書遺言の場合も、遺言者の死後、ただちに遺言書の存在が明らかにされるような工夫が必要です。本人が持っている正本や謄本を発見しやすい場所に保管しておく、公正証書遺言の存在を家族に知らせておくなどしましょう。正本を利害関係のない信頼できる人に預ける方法もあります。

 

●作成するまでの流れ

①遺言の原案を考えます。

②原案、必要書類を公証人に確認してもらい成案にします。

③公証役場に出向くのか、公証人に出張してもらうのかを決めます。作成する場所が決まったら、遺言者、証人、公証人の日程を調整し、遺言書を作成する日を決めます。

④遺言者が成案を口述します。公証人は遺言者が口述した成案を筆記し、遺言証書を作成します。次に、筆記したものを公証人が遺言者と立会人全員に読んで聞かせます。遺言者と証人は、筆記が正確であることを確認のうえ、署名・押印します。最後に公証人が証書を作成した手順を付記して署名・押印します。

⑤原本は公証役場に保管されます。