離婚に関する契約書の作成

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よくあるご質問

配偶者の浮気相手と示談(和解)することになりました。
今後、2度と同様のことが起こらないように相手方と契約書を取り交わそうと思っていますが、どのような契約書を作成することが有効でしょうか?

『示談契約書』、あるいは『和解契約書』等において違約金条項を設ける方法が考えられます。

このような違約金条項を設定しておくことで、相手方が契約書で定めた取決めを破った場合には金銭の支払債務を負わせることができるようになります。

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ただし、実務的には停止条件(違約金が発生する条件)が成就したことを確認しなければならないため、※停止条件の設定の仕方などに工夫が必要になるでしょう。

※法律行為の効力発生に条件が付されている場合であり、停止条件付法律行為は停止条件が成就した時からその効力を生ずる(民法第127条1項)。

また、違約金条項は、浮気などの不貞行為を直接制限するものではなく、あくまで金銭の支払いによって間接的に本来の目的(不貞行為等の禁止)を達成するための方策になります。

したがって、設定の際には、違約金の支払いが相手方にとっての心理的なプレッシャーや経済的な負担として一定の効果を及ぼすものでなければならない点にご留意下さい。

婚姻期間中に配偶者の両親にお金を借りていました。
また、義理の父親から購入した自動車の支払いがまだ残っています。離婚に伴ってこれらの債務について契約書の作成を要求されているのですが、どのような契約方法がありますか?

『準消費貸借契約』、あるいは『債務弁済契約』といった契約書の作成が考えられます。

準消費貸借契約とは、売買契約等で発生した代金支払債務や損害賠償債務などを金銭の貸借(お金の貸し借り)にひき直すための契約です。ひき直された契約は通常の金銭消費貸借契約とほぼ同様の取扱いとなります。

なお、実際のお金の貸し借りの場合には金銭消費貸借契約を締結することが一般的です。ただし、金銭消費貸借契約は要物契約とされているため、契約を有効に成立させるには必ず金銭の交付が必要になります。

債務弁済契約とは、[1] 既に(金銭消費貸借契約に基づいて)お金の貸し借りがなされていて、借主(債務者)が返すべきお金が残っているような場合や

[2] 売買などの契約に基づいて、買主(売買代金支払いについての債務者)が、売主に対して支払うべき代金が残っているような場合に、この残っている金額を債務者が承認し、代金支払いの方法を定める契約です。

ご質問のケースでは、従前の借入金と売買代金を消費貸借契約の目的として準消費貸借契約を締結すること、または従前の債務(借入金の返済・売買代金の支払い)のまま債務弁済契約を締結することが可能であると考えられます。

配偶者の不貞行為(浮気・不倫等)が原因で別居をすることになりました。
その際の取り決めを契約書にしようと考えていますが可能でしょうか?

公序良俗に反するなど、違法・無効な契約内容(著しく高額な慰謝料支払義務の設定など)でなければ作成することが可能です。

※破綻に瀕している夫婦間の契約、及び、破綻前にした夫婦間の契約であっても、実質的に破綻した後は民法第754条の取消権が否定されています。

また、一定の金銭債権(生活費などを含む婚姻費用の支払い等)については相手方の履行を担保することもできます。

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一般的には別居協議書や別居合意書など様々な名称で呼ばれていますが、要するに『別居に関する契約書』のことです。

取り決めをする内容としては、子供の監護養育(面接交渉権を含む)、婚姻費用や慰謝料、住宅ローン等の支払い、財産分与の取り決めなど多岐に渡ることが多く、離婚協議書を想定していただくとイメージがしやすいかと思います。

実際には、「離婚自体はしたくない」あるいは「離婚に応じてくれない」、「話し合いをするための冷却期間として」など、様々な理由で作成される方がいます。

ただし、合意による別居は、婚姻関係の破綻を認定するうえで重要な要素となり得ることに注意が必要です。

したがって、相手方からの離婚請求が認容されてしまうと困るような場合には、別居協議書の作成はその内容等を含め慎重に検討する必要があります。

有責配偶者からの離婚請求の場合も、「相当期間の別居」は請求認容の要件、ないし考慮要因の一つとして重要なメルクマールとなっています。

なお、離婚協議書や別居協議書などはフォーマット等を利用して安易に作成されているケースが散見されます。もちろん、フォーマットを利用したこれらの契約書全てに問題があるとは思いません。

しかし、本来これらのフォーマットはそのまま利用することを想定して作られているものだと思います。言うなれば、そのままの状態で100点であることが多いでしょう。

一方、現実にはフォーマットの状態と全く同じという状況は殆ど存在しません。結果として、その違いを修正するために100点のフォーマットをいじってしまう訳ですが、そのフォーマットは70点になってしまったり、あるいは50点になってしまったりします。

つまり、バランスのとれたものに修正をかける場合には全体のバランスを見る必要があるということです。そして、その作業を間違いなく行うためにはそれなりの知識と経験を要します。
離婚に関する契約書は、それぞれのご夫婦のご事情に合わせて効果的、ないし戦略的に用いられる可能性が高い契約書でもあります。

このような事情を考慮すると、「一般的なフォーマットを利用・活用した契約書には心配や不安がある」というお客さまもいらっしゃることでしょう。

当事務所では離婚協議書や別居協議書の作成をはじめ様々な契約書(示談・和解契約書、債務弁済契約書、準消費貸借契約書など)の作成を専門的に行っております。

作成などに際してご不安やご心配などございましたらどうぞお気軽にご相談下さい。